「製造販売後調査用EDC ClipCapture 発表セミナー」開催レポートを掲載

製造販売後調査用EDC 「ClipCapture」 発表セミナー

「製造販売後調査用EDC ClipCapture 発表セミナー」の様子 CACは、ITをベースにエンジニアリング資産の蓄積と活用に取り組み、マネジメントスキルの向上などを通じ、お客様の持続的な成長になくてはならないサービス会社を目指しています。また、ITだけでなく、お客様の業務を支援することにも注力しており、特に製薬企業の皆様には、CRO関連業務などについて受託型サービスも提供しています。さらに、CACグループには、大阪を拠点にデータマネジメントや統計解析業務、関連システム開発を行うアームシステックス社や、モニタリング業務をはじめとした臨床開発業務を受託するCACクリニット社があり、さまざまなご支援を行っています。本日のセミナーが、皆様のお役に立てることを心より願っております。

東京 大阪
開催日 2008年6月10日(火) 2008年6月13日(金)
会場 ベルサール八重洲 メルパルク大阪
主催 株式会社シーエーシー

セッション内容

セッション1

製造販売後調査における動向と課題およびEDCの利用について

株式会社シーエーシー 医薬BTOユニット 医薬BTOユニット第三センター
(元エーザイ株式会社 市販後臨床部長)シニアコンサルタント 沖 武人

株式会社シーエーシー 医薬BTOユニット 医薬BTOユニット第三センター (元エーザイ株式会社 市販後臨床部長) シニアコンサルタント 沖 武人

2005年の改正薬事法により「市場への出荷に対して責任を持つ」製造販売承認制度が開始され、同時に調査・試験はGPSPとして制定されました。しかし、治験で得られる情報には限界があるため、当局からは市販後の安全対策の強化が求められるようになりました。平成18年度に承認された77品目のうち、約9割に製造販売後調査の実施の指示・指導がなされ、うち24品目には承認条件が付与されました。また、最近の製造販売後調査の特徴の1つとして10,000例以上の大規模調査(メガスタディ)の実施があり、今後、この傾向は増加していくと考えられます。

このように、調査の大規模化・要求される内容の複雑化に伴い、調査の精度と品質を確保し、迅速に行うことが一段と重要になっています。EDCを導入すれば、迅速に、効率よく、品質の高い製造販売後調査の実現が期待できます。具体的なメリットとしては、1)ロジカルチェックによるミスや漏れの減少と再調査期間の短縮、2)MRの調査受け渡し業務の軽減、3)有害事象の早期感知と措置、4)DM業務の軽減、5)タイムリーな進捗管理と集計・解析、6)データ固定までの期間短縮、7)調査票管理作業の軽減、8)資料保管スペースの削減などが挙げられます。

EDC利用の課題としては、症例数が少ない調査ではコスト高になりがちなこと、紙の場合に比べてシステム導入などの準備期間を要することが考えられます。しかし、今後の製造販売後調査がEDCへと移行していくことは確実と予想されますので、導入の検討はぜひ必要だと考えます。

セッション2

ClipCaptureの開発コンセプトと特長

株式会社シーエーシー 医薬BTOユニット 医薬BTOコラボレーション部
高橋 亘

株式会社シーエーシー 医薬BTOユニット 医薬BTO第三センター BTOコンサルティンググループ
宮内 康裕

株式会社シーエーシー 医薬BTOユニット 医薬BTOコラボレーション部 高橋 亘 株式会社シーエーシー 医薬BTOユニット 医薬BTO第三センター BTOコンサルティンググループ 宮内 康裕

製造販売後調査用EDCシステム「ClipCapture」は、ITインテグレータのスキルやCROとしての業務知識をベースに、ユーザーのご要望や既存のEDCの課題解決策などを盛り込んで開発しました。その特長は、以下のとおりです。

  1. 業務要件への対応:EDCで調査を行う場合に必須の機能を準備から終了までトータルに提供。EDCセットアップの効率化やDMSの統合などの実現を目指し、EDCの利用により、新たに発生した課題を改善することで利用効果の向上を図る。
  2. セットアップ期間短縮・費用の低減:セットアップ期間を短縮するための登録票・調査票作成ツールを提供。設計書から自動的に入力画面を作成でき、設計と制作を同時に行える。また、設計書をテンプレートとして蓄積でき、設計書の作成自体を簡略化する。こうした効率化は、費用の低減にもつながる。
  3. システムの扱いやすさ:扱いやすいシステムを実現すべく、3つの点に配慮。1つは、ClipCaptureで収集するデータと連動し、Web上でコーディングを行うDMSとの統合。2つ目は、管理部門からMRに自動的にメールを発信する督促機能、および管理部門やMRなど役割別の進捗確認機能を提供。そして3つ目は、必ず発生する調査関連情報の変更要求への柔軟な対応。
  4. 規制要件への対応:2005年のER/ES指針、および2007年のEDCガイダンスで求められている要件に対応。(EDCガイダンスはGCP要件以外に対応)
  5. EDCのコストの低減:利用形態に応じた2種類の契約(調査ごと、または期間での契約)によりコストを低減。
  6. EDCと業務受託の提供:業務形態に応じてEDC単体での提供、およびEDCと業務受託の一括提供を行う。

今後、製造販売後調査の分野におけるシステムの拡充・追加、連携に重きを置いて、EDC利用効果のさらなる向上を目指していきます。

セッション3

ClipCaptureのご紹介とデモンストレーション

株式会社シーエーシー 医薬BTOユニット 医薬BTO第三センター BTOコンサルティンググループ
長谷川 知章

株式会社シーエーシー 医薬BTOユニット 医薬BTO第三センター BTOコンサルティンググループ 長谷川 知章

医療機関において、医師がClipCaptureにログインすると、調査テーマの選択を行う画面が表示されるので、一度のログインで複数のテーマを選択できます。次の画面には症例情報一覧のデータを絞り込む条件の設定欄、登録票・調査票の回収状況を示すステータスなどが表示されます。患者を新しく登録するには新規登録ボタン、調査票の入力に進むには、ステータスをクリックします。登録票・調査票の下書き保存では、製薬会社に入力内容は公開されず、医師が送信することで初めて製薬会社に入力内容が公開されます。

ClipCaptureでは、入力時チェック、送信時チェック、および製薬企業側ロジカルチェックの3つを用意しています。全てのチェックにおいて問題が無くなったことを確認して、医師から製薬企業へデータの送信が行われます。

製薬会社側では、医療機関が送信した登録票・調査票を受信し、その内容を確認して再度チェックを行います。もし、エラーを見つけた場合には問い合わせ文を作成し、再調査依頼の電子メールをMRと医師に送信します。送信が完了すると症例情報一覧において、該当する調査票が「再調査依頼」に変更されます。その際、再調査履歴ボタンを使えば、これまで行ってきた再調査のデータ等を再調査前後のデータ、問い合わせ文、回答文などの項目ごとに、再調査の回数を絞りながら確認することが可能です。

従来では、調査票や入力画面のデザインを決めるには、施設と製薬企業で打ち合わせを重ねるなど時間がかかっていましたが、ClipCaptureの入力画面作成ツールを利用すると、簡単にサンプルを作成・修正できるので非常にスムーズに決定することができます。ウェブページを作成するスキルなども必要ありません。製薬企業の皆様のご要望に十分お応えできるツールだと考えています。

セッション4

製造販売後調査におけるEDCの有効利用-製造販売後調査の業務支援経験を踏まえて-

株式会社シーエーシー 医薬BTOユニット 医薬BTO第三センター 臨床グループ
亀山 哲

株式会社シーエーシー 医薬BTOユニット 医薬BTO第三センター 臨床グループ 亀山 哲

EDCでDM業務を行う場合、システムと業務の両面からのアプローチが必要になります。最も多くの時間が費やされるのは、次の3つです。1つは、eCRFの作成。これは、製薬企業から調査票や登録票の紙イメージをいただき、eCRF、すなわち電子データに起こすのが一般的です。PC画面上でデータを入力する項目の定義や、入力項目の重み付けがポイントです。2つ目は再調査基準の作成。出来上がった登録票・調査票に基づいて、クリーニングしていく基準を作り、ロジカルチェックプログラムへの落とし込みを行います。ここが最もDMとシステムの連携が必要となるところで、CACの本領が発揮される部分と言えます。3つ目は、これら2つの作業と同時に行う業務フローの構築です。EDCでは、データ、特に有害事象症例の第一入手者がMRではなく製薬企業かCROになり、紙の場合と大きく異なります。CACが第一入手者を担う場合は、情報をいかに迅速に製薬企業に伝えるかに重点をおいております。また、Web上で再調査を行うための明確な再調査文作成やドクターへのリマインド、および調査票クリーニング後に医師の署名・捺印を得て調査票を固定することなども業務フローを構成する重要な要素となります。

しかし、まだEDCのみで調査を行うには限界があり、現在はハイブリッド方式が注目されています。その最大のメリットは、EDC利用の可否が施設選定に影響しないことと考えられます。ここでCACの提案は、ClipCaptureを使ってEDCと紙の両方のデータを1つのシステムに集約することです。シンプルな調査で症例数が多いときなどは、ハイブリッド方式で非常によい結果が出せるものです。

ClipCaptureは、まだ生まれたばかりです。今後、ぜひお客様と共に発展させていきたいと考えております。

●このイベントレポートに記載の会社名および製品名等は、各社の商標または登録商標です。


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