「第9回 CAC eCTDソリューションセミナー」開催レポートを掲載

第9回CAC eCTDソリューションセミナー
eCTD申請の義務化のきざし、いよいよ強まる貴社の準備は十分ですか?

株式会社シーエーシー(CAC)では、コモン・テクニカル・ドキュメント(CTD)の作成および申請について、日本で導入が開始される少し前からサポートサービスをご提供しており、近年ではCTDの電子化(eCTD)についても同様にサポートしております。

サービスを開始してから約5年の間に国内外の製薬企業様10社ほどをご支援させていただき、お客様から諸々のご教示いただきながら経験や実績を積んでまいりました。さらに、国内外における調査・研究を進めることで知識を増やし、少しずつCTD/eCTDサービスに関するメニューを拡充しております。

今回のセミナーでは、今までに蓄積してきた成果を3つのセッションにてご紹介いたしました。1つ目は、CACのeCTD申請アウトソーシングのサービスメニューについて。2つ目は、eCTDの作成および実施するための支援ツールについて。そして3つ目は、実際に日本の製薬企業様がeCTD申請を行う際の留意点や勘所についてです。

日時 2008年4月10日(木)
会場 マツダ八重洲通ビル B1F会議室
主催 株式会社シーエーシー

セッション内容

セッション1

eCTD申請アウトソーシングサービスのご紹介

株式会社シーエーシー 医薬BTOユニット 医薬BTO第三センター 申請グループ

藤原 尚子

日本は、欧米に比べてeCTDでの申請がスムーズに進んでおらず、申請をする企業の多くが、eCTD申請に積極的な特定の製薬企業様と考えられています。一方、米国では2008年1月からeCTDフォーマット以外での申請は認めない旨の通知が出され、急速にeCTD申請の義務化が進んでいます。日本でも、2008年2月にPMDA(独立行政法人 医薬品医療機器総合機構)からバリデータを提供されており、製薬会社様がeCTDを作成して、そのバリデータを通して問題がなければ、PMDAでシステムとしては受け付けられるeCTDが作成できるようになりました。このような状況から、日米欧三極の中で日本のプレゼンスを強めるためにも、eCTD申請の検討を始めるなら今といえるのではないでしょうか。

とはいえ、eCTD対応にはコストも手間もかかります。また、自社で対応するためには専用システムの導入が必要になります。このことは、業務自体の変革がシステムに依存してしまう、申請頻度が低いため費用対効果が望めない、システムには人手もコストもかかるため本業特化に拍車がかからない、システム要件を満たすため社内に軋轢が生じる等々、課題が発生します。安価で確実にeCTDを作成することは、どの製薬会社様でも求めておられるのではないでしょうか。

そこで、当社ではアウトソーシングをご提案いたします。eCTD作成を外部に委託することで、ご要望とご要件に応じた柔軟な対応を受けられ、出来上がったものをレビュー側として客観的に評価することが可能です。さらに、本来の薬事業務に注力でき、高い費用対効果も見込めます。年間申請数や費用により検討していただくとよいでしょう。また、アウトソーサーには、ER/ES指針に精通していて、eCTD経験や医薬品申請/承認業務に関する知識が豊富であり、レガシードキュメントにも対応できるベンダーを選ばれることをお勧めします。

CACのeCTD申請アウトソーシングサービスは、ドキュメント管理支援に関するサービスの1つで、申請資料をいただいて、PMDAに提出可能なeCTDを作成するまでの業務をトータルでお引き受けします。具体的には、レガシードキュメントの電子化・PDF化、レポートパブリッシング、eCTD編纂、eCTD業務完成までを請負います。このサービスにより、製薬会社様では新たに環境を構築することなく、高品質・高コストパフォーマンスによるeCTD申請を実施いただけます。また、CACはFDA(アメリカ食品医薬品局)、EMEA(欧州医薬品審査庁)の申請の事情にも精通した優秀なベンダーとも連携していますので、日米欧三極への申請にも対応することが可能です。本来の薬事業務に専念していただくためにも、CACのeCTD申請アウトソーシングサービスを、ぜひご活用ください。

セッション2

CTD/eCTD対応電子申請支援ツールのご紹介とデモンストレーション

株式会社シーエーシー 医薬BTOユニット 医薬BTO第三センター BTOコンサルティンググループ

中田 雅之

CACでは、製薬会社様の申請業務を効率的に支援するため、米国Image Solutions Inc.(ISI社)のツールを使用しています。この中には、レガシードキュメントをPDF化するDocComposer、複数のPDFファイルを統合してレポートパブリッシングを行うISIPublisher、同じくレポートパブリッシング機能やPDFファイルをsubmission readyにする機能を提供するISIToolBox、eCTDの編纂を行うeCTDXPressが用意されています。また、これらのツールについて、CACでは製薬会社様への販売、および導入サポート等も行います。以下に、特に重要な2つのツールについて、詳しくご紹介します。

●ISIToolBox

Adobe Acrobatのプラグインで、新薬申請の規制要件に準拠した文書の作成・編纂・管理を行うツールが約50種も含まれています。これまで電子申請を行ってきたISI社、およびCACのノウハウや、顧客企業の要望が盛り込まれた最強の製品です。PDFに関する作業の自動化・効率化の実現、テキストPDFだけでなくイメージPDFにも対応した柔軟性、多くの電子申請を扱ってきた実績に裏打ちされた豊富な機能、編纂だけでなく最終的なPDFの品質を保証するAudit機能等が特長です。主な機能としては、大きく分けてブックマークやハイパーリンクを効率的に作成する機能、およびPDFに関わる情報を更新する機能の2つとなっており、簡便な操作で申請に必要なPDFファイルを作成することができます。

●eCTDXPress

ISIToolBoxでsubmission ready化したPDFファイルを取り込んでeCTDを作成するツールです。Webベースのアプリケーションで、スマートクライアントを使った柔軟なユーザーインタフェースにより、eCTDの作成・編纂、ライフサイクルの管理までを行うことができます。日米欧三極に加えて、カナダの規制当局の要件にも対応しているほか、Documentum等のEDMSとも連携し、ソースファイルが格納されているDMS(ドキュメントマネジメントシステム)からシームレスな操作が実現できます。処理したものについては、AuditTrail(監査証跡)を含めたレポートをExcelに書き出すことができるので、加工していろいろな形で利用できるほか、権限付与等のユーザー管理も同じユーザーインタフェースを使って行えることが特徴です。また、クローン/インポート機能により、米国で申請したeCTDを再利用することもできます。

電子申請の効率化のために、これらのツールの利用をぜひご検討ください。

セッション3

CTD/eCTD申請を効率よく進めるための留意点

株式会社シーエーシー 医薬BTOユニット 医薬BTO第三センター 申請グループ

片山 奈津

eCTDでの申請では、紙での申請と比較し、留意しなければならない事項が増加します。その主な原因としては、しおり・リンクも含めた電子ファイルとしての品質を確保しなければならないこと、そのために差替え時に作業の戻りが大きくなることが挙げられます。

eCTD編纂の各過程ごとの留意点については、まず、ドキュメント作成過程では、文書フォーマットの不統一やファイル作成単位のグラニュラリティとの不一致により、後の工程で作業方針を統一できず作業量が大幅に増加する危険性があります。スキャン・PDF変換過程では、写真のスキャン後の見読性確保と、フォント埋め込み忘れによる文字化けに留意が必要です。成型・汚れ除去およびしおり・内部リンク作成時には作業者間の作成方針の統一を徹底しなければ、品質のぶれや確認工数の増大が発生します。eCTD構造作成・外部リンク作成では、海外のeCTDで利用したファイルを再利用する場合は、余分な外部リンクを除去するなど、日本での申請およびライフサイクル管理に合わせた修正が必要となることが多いので注意が必要です。当局の擬似環境でのチェック時は、eCTD検証ツールでは検出できない制限事項もあるため、公開されたeCTD電子化仕様チェックリストや、独自のチェックシートを用いることをお勧めします。

これらの留意点に効率的に対応するには、まずeCTD仕様を、eCTD通知、作業量の妥当性、Renditionエンジンの仕様、スキャンPDFの扱いに留意しながら確立することが不可欠です。この際に、複数の申請で使える部分と申請ごとに決定すべき部分を予め決めておくと、アウトソースするときにも有用となります。ドキュメント作成手順およびsubmission ready化手順の確立も作業品質の向上には重要です。submission ready化作業は申請が決まってから取り掛かるのでは間に合わないこともあるので、作業可能なファイルは先行着手することが肝心です。この際にセッション2で紹介したツールの利用で作業の効率化ができますが、作業に対して品質管理を徹底することが非常に重要となります。また、提出直前の差替えは作業ミスを誘発するため、可能な限り避けることが肝心です。ライフサイクル対応時は検証する項目数が多いので、可能な限り前倒しで準備を行うなど、新規申請と比べて余裕を持ったスケジュールとしておくことが重要です。

以上の点に留意しながら、効率よく電子申請を進めていただきたいと思います。

 

●このイベントレポートに記載の会社名および製品名等は、各社の商標または登録商標です。


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