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アストラゼネカ株式会社 様

初めてのeCTDによる新薬承認申請を2件同時に、しかも正本で成功

革新的な医薬品の提供を通じて日本の医療の進歩に貢献するアストラゼネカでは、2011年8月、初めてeCTD(electronic Common Technical Document)による新薬承認申請を行いました。初めてのeCTDでしたが、同時に2件、しかも正本での申請という、大変なミッションを遂行された担当の三人に話を伺いました。
AstraZeneca
アストラゼネカ株式会社

PROFILE
アストラゼネカ株式会社
ロンドンに本社を置くグローバル製薬企業「アストラゼネカPLC」の日本法人として2000年に発足。アストラゼネカは100カ国以上で事業を展開しており、主に消化器、循環器、ニューロサイエンス、呼吸器・炎症、オンコロジー・感染症領域の医療用医薬品の研究開発、製造およびマーケティング・営業活動に従事しています。アストラゼネカの革新的な医薬品は世界中で多くの患者さんに使用されています。

URL:http://www.astrazeneca.co.jp/


プロジェクト概要
導入サービス
アセスメント、コンサルティングから申請支援までの、eCTDトータル支援サービス。アストラゼネカ初のeCTD申請を支援。

目的(課題)
初めてのeCTD申請となる今回、2件同時、正本での提出ということで、スケジュール通りに、しかも品質を確保しての提出成功が目的。今後に向けての手順化も必要だった。

アプローチ
調査、勉強会などのアセスメントの部分から、プロセス検討のコンサルティング、プロジェクト遂行のための実作業となる申請支援まで、トータルで支援を実施。初めてのeCTD申請を不安なく遂行するために、コミュニケーションを密にして支援を行った。
桂 和郎 氏 アストラゼネカ株式会社
研究開発本部
薬事統括部 薬事申請部
レギュラトリーサブミッションリード
桂 和郎 氏
津組 裕考 氏 アストラゼネカ株式会社
研究開発本部
薬事統括部 薬事申請部
レギュラトリーサブミッションリード
津組 裕考 氏
田中 佳子 氏 アストラゼネカ株式会社
研究開発本部
薬事統括部 薬事管理部
薬事コンプライアンスグループ
グループマネージャー
田中 佳子 氏
吉井 貴彦 株式会社シーエーシー
医薬BTOユニット
西日本医薬BTO部
西日本BTO第一グループ
吉井 貴彦
取り組みの背景 CACを選んだ理由 取り組みの成果
取り組みの背景
時代の流れはeCTD正本申請
2件同時、正本での提出へ


アストラゼネカ株式会社は、世界100カ国以上で事業を展開するグローバル製薬企業「アストラゼネカPLC」の日本法人として、「優れた医薬品を介して、患者さんの健康に最も価値ある貢献を果たす」をミッションに掲げ、医療ニーズの高い治療領域で、医療用医薬品の開発、製造および販売を行っています。

日本では2005年4月からスタートしたeCTDによる新薬承認申請の受付ですが、従来の紙による申請から電子への切り替えは、審査期間が短縮するなどの明確なメリットが見出せない等の理由により、スムーズに進んでいませんでした。

「1日でも早く承認を受けるというのが、私たち製薬企業の研究開発プロセスの中では大きな目的の1つです。申請を電子化することによって、さらにコストがかかる、準備やプロセスも増える、でも承認はひょっとしたら遅れるかもしれないでは困ってしまうのです」とeCTD登場当初の不安を語るのは、研究開発本部 薬事統括部 薬事申請部 レギュラトリーサブミッションリードの津組裕考氏。津組氏は今回行われた2つのeCTD申請のうち、1つの申請チームリーダーを務めました。

「2009年からは正本でのeCTD申請の場合に紙の提出不要という通知がありましたので、そのあたりから社内でもeCTD申請への気運が高まってきました」と説明してくれたのは、研究開発本部 薬事統括部 薬事管理部 薬事コンプライアンスグループ グループマネージャーの田中佳子氏です。今回のeCTD申請において、手順を管理し、今後に向けて新たな申請のプロセスを作り上げるという役割を果たしました。

「海外や国内の状況を鑑みても、eCTD申請は避けて通れないだろうと思っていました。社内でもeCTD推進に向けた体制を整えるチームを作り、調査が進められていました」と当時の状況を語るのは、研究開発本部 薬事統括部 薬事申請部 レギュラトリーサブミッションリードの桂和郎氏。桂氏は今回の2つのeCTD申請のうち、もう1つの申請チームリーダーです。

グローバル製薬企業であるアストラゼネカPLCでは、本社を置く英国をはじめ、グローバルではすでにeCTD申請が基本となっています。グローバルで使われているeCTD編纂ツールの日本における代理店をCACが務めていたことから、2010年の秋、CACにeCTD導入に向けての調査を依頼しました。

この調査は、CACが提供するeCTDトータル支援の最初のステップ「アセスメントサービス」です。eCTDによる正本申請やER/ESについての勉強会の実施、ドキュメント管理プロセスやリーフドキュメント仕様の調査などを行うサービスです。

「eCTD申請導入に向けての状況調査などをお願いしたのが、CACさんとのお付き合いの始まりです。勉強会なども開催してもらい、多くのeCTD申請支援の実績を持つCACさんのお話は大変勉強になりました」と田中氏。

リーフドキュメントやeCTD作成のプロセス検討支援をCACが提供する「コンサルティングサービス」を経て、実際の申請に向けてのプロジェクトがスタートしたのは2011年6月中旬。初めてのeCTD申請、しかも同時に2件、正本でという大プロジェクトが始まりました。

CTD/eCTDトータル支援サービス

▲クリックすると拡大します

CACを選んだ理由
分からないことに気付けない
そんな不安を綿密な支援でフルサポート


今回の「3.申請支援サービス」を担当したCAC 医薬BTOユニット 西日本医薬BTO部 西日本BTO第一グループの吉井貴彦は「初めてのeCTD申請で2件同時、しかも正本での提出ということで、とにかく間違いの無いように、細やかなコミュニケーションを心掛けました」と話します。吉井はeCTD作成支援の経験が数十件というCACの中でも屈指のeCTD申請エキスパートです。

週1回の会議を基本に、電話やメールでの細やかなコミュニケーションを行いながら、8月末の申請まで2ヶ月半、eCTD申請のための準備は続きます。
 
「初めてのeCTD経験なので、まず吉井さんが話される用語が分からない。スケジュールが見えない。まさに五里霧中という言葉がぴったりな状況でした。8月末の申請というスケジュールは絶対外せませんので、紙申請なら楽なのにと思ったこともあります。ですが、吉井さんが大丈夫と言うのなら大丈夫だろうと信じていました」と津組氏は当時の不安な心情、しかしCACに任せていればという信頼感を語ってくれました。

申請資料のPDFファイルをアストラゼネカからCACに提供し、CACでeCTDとしての要件を満たしているかなどを確認し、eCTD編纂システムを用いてeCTDタイトルの付与、外部リンクの作成などを経て、最終的にコンパイルを行い、eCTDは完成します。

eCTDでの申請では、紙での申請と比較し、留意しなければならない事項が増加します。しおり、リンクも含めた電子ファイルとしての品質を確保しなければならないこと、そのために差替え時に作業の戻りが大きくなることが原因です。

田中氏は当時の苦労を次のように語ります。「eCTD化という作業はCACさんにお任せすれば大丈夫だと思っていました。しかし、問題なのは中身、ドキュメントの質という部分です。初めてということもあって、eCTD申請に適した品質というのが、なにがOKでなにがダメなのかが手探りでした。プロジェクトチームからドキュメントを制作するメンバーにどう伝えていくのかというのが一番苦労したところです」
 
従来の紙による申請であれば多くの経験があり、ドキュメントの品質、スケジュール感など、暗黙の了解の上で進めていくことも可能ですが、初めてのeCTDでは今までにないプロセスで進めていくことが必要となりました。

「2件並行ということもあって、とにかくスケジュールがタイトでした。eCTD自体も初めて見ましたので、なにをどうチェックすればいいのかさえ最初は分かりませんでしたが、文書の作成方法や進め方について非常に丁寧に教えてもらい、CACさんの持つノウハウに大いに助けてもらいましたね。外部の方とのお仕事では、コミュニケーション不足や認識の違いなどから期待値と乖離のある結果になる場合もありますが、今回は本当に期待通りでした」と桂氏は話します。

申請日の1日前、作業は全て完了し、無事2件とも正本でのeCTD申請を行うことができました。

取り組みの成果
一定の手順化に成功

今回の申請はアストラゼネカにとって初めてのeCTD申請ということで、申請までの手順はプロセスとして記録され、今後の見本ともなるべきものです。手順化をまとめてきた田中氏は「今回の作業で、これから先に向けての手順がある程度見えてきました。実はその後10月、11月にもeCTD申請がありまして、8月の手順を基に申請を行いました」と、成果を語ります。手順は申請を重ねる毎にブラッシュアップされ、アストラゼネカに蓄積されていきます。
 
今回の申請について、厚労省での最終的な承認にはまだ時間がかかりますが、津組氏は今回のeCTD申請について「満足のいくものでした」と評価します。「最終的に新薬が承認されることが目的ですので、現段階はまだその途中というべきですが、申請という重要なフェーズをeCTDにより成功できたこと、そしてなにより多くの経験を積めたことが大きな成果ですね」

初めてのeCTD申請、2件同時、それも正本でという、一見困難に思えるプロジェクトを無事遂行することができたのは、CACの支援によるところが大きかったと三人は評価します。
 
「フレキシブルに対応していただき大変助かりました。初めてのeCTD申請を成功させるという目標をもって、それに向けての支援というよりも、一緒に承認申請をしてもらったパートナーと言っても良いかもしれません」(津組氏)
 
「eCTDは当初想定していたよりも大変でした。急な直前差換え対応などの緊急事態もありましたが、CACさんには非常に手厚く対応いただき、とてもよかったと思います」(桂氏)

「弊社単独で申請作業をしていたらどうなってしまったのだろうと怖くなりますね。経験していないことをチームに伝えていくというのは大変な作業でしたが、CACさんが後ろにいて、聞けば必ず答えが返ってくるという安心感がありました」(田中氏)

10月、11月の申請に続き、2012年は、2011年に実施した4件のeCTD申請のライフサイクルが予定されています。今後も手順はブラッシュアップされ続け、アストラゼネカにとってeCTDが不安の無い申請手段となる日も近いでしょう。

CACが提供する「eCTD申請アウトソーシングサービス」は、アセスメントからコンサルティング、eCTDを作成するまでの業務をトータルでお引き受けします。CACはFDA(アメリカ食品医薬品局)、EMEA(欧州医薬品審査庁)の申請の事情にも精通した優秀なベンダーとも連携していますので、日米欧三極へのグローバルな申請にも対応することが可能です。本来の薬事業務に専念していただくためにも、CACのeCTD申請アウトソーシングサービスを、ぜひご活用ください。

eCTD申請アウトソーシングサービスの詳細はこちら

※掲載している情報および名称等は掲載当時のものです。
株式会社CACクロア ■お問い合わせ先
株式会社CACクロア
〒103-0015 東京都中央区日本橋箱崎町24-1
TEL:03-6667-8032 FAX:03-5641-3172
E-Mail: ing@croit.com URL:http://www.croit.com
 
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